用語集
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行
代価弁済 〜だいかべんさい〜
抵当権が設定された不動産が売却された際に、銀行(抵当権者)から、買主(第三取得者)に対して、売買代金と引換えに抵当権の抹消をすること。第三取得者のほうから要求することはできない。 売買代金が被担保債権額に満たない場合でも、抵当権は消滅する。残った債権は、担保のない債権となる。
大規模建築物 〜だいきぼけんちくぶつ〜
建築基準法6条1項2号と3号に定める一定の大規模な建築物のことを「大規模建築物」と呼んでいる。具体的には次の2種類がある。
1)木造の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
a)高さが13mを超える
b)軒高が9mを超える
c)階数が3以上
d)延べ面積が500平方メートルを超える
2)木造以外の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
a)階数が2以上
b)延べ面積が200平方メートルを超える
例えば鉄骨造の2階建ての建築物であっても、建築基準法の上では「大規模建築物」となるので、注意が必要である。
第三者詐欺 〜だいさんしゃさぎ〜
詐欺により動機の錯誤に陥れられた者が、その錯誤にもとづいて意思表示を行なった場合には、その意思表示は取消すことができる(民法第96条第1項)。例えばAがBの詐欺によりBに対して土地の売却を行なった場合には、AはAB間の土地売買を、詐欺を理由として取消すことが可能である。しかしながら、詐欺を行なうのは取引の相手方とは限らず、相手方以外の第三者が詐欺を行ない、本人を錯誤に陥れる場合がある。このような詐欺は第三者詐欺と呼ばれ、民法第96条第2項が適用される。
例えばAがCの詐欺によりBに対して土地の売却を行なった場合には、AはCの詐欺(第三者詐欺)のせいで錯誤に陥っているのであるから、本来ならば被害者であるAを保護し、AB間の土地売買を第三者詐欺を理由としてAが取消すことを可能にすべきであるとも考えられる。しかし、もしAの取消しを常に可能とするならば、詐欺に関与していないBの取引の安全を著しく害する結果となり不当である。
そこで民法第96条第2項では「相手方がその事実を知っていた場合に限り、本人は取消すことができる」と規定し、本人保護と相手方保護の調和を図っている。つまり、上記の例で、Cの詐欺によりAが錯誤に陥っていることをBが知っていたのならば、そのようなBを保護する必要は無いので、Aの取消しを可能にするという趣旨である。
なお、このようにAの取消しが可能な場合であっても、善意の第三者(例えば事情を知らないで上記のBから土地を購入してしまったD)が存在する場合には、AはDに対しては取消しの効果を主張することができないことに注意したい。
代理 〜だいり〜
代理人が本人に代わってその権限内で意思表示をしたり、他人から意思表示を受けたりすること。その結果の法律効果は全て本人に帰する。代理は、親権者などの法定に基づく法定代理と本人から選定されて代理人となる任意代理とがある。民法上、代理は、本人の名前を示さず意思表示をすると、その意思表示は自己のための意思表示と見なされるため、本人の名前を示す必要がある。ただし、商法上、商行為においては名前の表示は不要とされている。
宅地建物取引業 〜たくちたてものとりひきぎょう〜
宅地または建物について、売買又は交換もしくは、賃借の代理、賃借の媒介といった行為を業としておこなう事。 「業」とは不特定多数の者の為に、反復継続して行う行為で営利を目的としているかは問題ではない。
宅地建物取引主任者 〜たくちたてものとりひきせきしゅにんしゃ〜
宅地建物取引主任者試験に合格し、都道府県知事の登録を受け主任者証の交付を受けた者をいう。重要事項の説明、重要事項説明書及び契約締結後に交付する書面への記名押印等はこの主任者の3大業務である。宅地建物取引業者はその事務所または案内所毎に一定数以上の専任の取引主任者をおかなければいけない。(事務所では5人に1人の割合)
多重債務者 〜たじゅうさいむしゃ〜
自分の返済能力を超えて、サラ金やクレジット業者から借り入れをし、その返済が困難になってしまった人こと。解決法としては、収入や支払い能力に応じて業者と支払条件を交渉する「任意整理」、簡易裁判所で調停委員が解決のあっせんをしてくれる「特定調停」、安定した収入が見込める人を対象にした「個人民事再生法の手続き」などがあり、最悪の場合は「自己破産」となる。
多重多額債務 〜たじゅうたがくさいむ〜
複数の貸付業者から本人の返済能力を超えた多額で過剰な借入れのこと。
タックスヘブン 〜たっくすへぶん〜
法人税や利子配当源泉税がゼロか極端に安い地域で、ケイマンやバハマ、バミューダ、スイスなどがある。
建付地 〜たてつけち〜
宅地の態様のひとつであり、更地(さらち)とは異なり、宅地のうえに建物等が存在するが、その所有者は宅地の所有者と同一人であり、かつ、その宅地の使用収益を制約する権利が付着していない宅地をいう。.すなわち、自用の建物等の敷地のことである。鑑定評価にあっては、建物の種類等の宅地の使用状況には関係なく、その宅地の最有効使用の状況により判断する。
WRC
〜だぶりゅうあーるしー・うぉーるれいんふぉーすとこんくり ーと〜
wall reinforced concreteの略で、壁式(壁で支える形式)鉄筋コンクリート造のこと。
〜だぶりゅうあーるしー・うぉーるれいんふぉーすとこんくり ーと〜
Wカード 〜だぶりゅうかーど〜
例えば、カード表面が販売業者などのオリジナルカード、裏面がカード会社のクレジットカードというようなクレジットカードのこと。クレジットカード会社と販売業者のマークは裏表のどちらかにあり、カード会社と販売業者の両方の系列加盟店でカードを利用することが出来る。
WPC 〜だぶりゅうぴーしー・うぉーるぷれきゃすとこんくりーと〜
wall precast concreteの略で、壁式プレキャストコンクリート造りのこと。
短期譲渡所得 〜たんきじょうとしょとく〜
不動産を譲渡した年の1月1日において、所有期間が5年以下の譲渡による所得のことを指す。分離課税方式により税率は譲渡益に対して所得税30%・住民税9%となる。ただし、一定の要件を満たすと自分の住んでいる住居や、その敷地を譲渡した場合の特別控除の適用や、収用の特別控除の適用を受けることができる。
短期プライムレート 〜たんきぷらいむれーと〜
銀行が最優良の企業に貸し出す際の「最優遇貸出金利=プライムレート」のうち、1年以内の短期資金の金利を指す。1988年までは公定歩合に連動していたが、その後は譲渡性預金などの市中金利に連動して決まる「新短期プライムレート」が普及している。それに1%上乗せした水準が住宅ローンの変動金利になる。
担保 〜たんぽ〜
借金や融資を受ける際に、その支払いを保証するための対象、またその仕組みのこと。内容は多岐だが、主に建物や土地の権利などの「不動産担保」、株券などの「債券担保」などがあり、それらを総称して「物的担保」という。また、保証人などが債務者に代わって支払いを行う場合があるが、この場合は保証人も担保の一種で「人的担保」である。
担保掛目 〜たんぽかけめ〜
代用有価証券の担保としての評価率を指す。信用取引において、委託保証金などを納入する際に現金に代えて用いるころのできる証券が「代用有価証券」である。その担保としての評価価値が「担保掛け目」。
担保評価額 〜たんぽひょうかがく〜
金融機関が融資をする際、借り手が返済不能になっても資金を回収できるように「担保」を取るのが一般的である。このうち不動産などの物的担保に、融資額に見合う価値があるかどうか評価することを「担保評価」という。不動産の担保評価額は、地価や建築費、中古マンションや賃料の相場、借家権の有無などをもとに割り出すため、実際の売買価格と一致するとは限らない。
担保ローン 〜たんぽろーん〜
担保ローンとは、不動産や証券など、何かしらの物的担保の提供を条件とする金銭の貸付のことを指す。これに対し、利用者の返済意思や返済能力を担保として、物的担保をつけない金銭の貸し借りを無担保ローンと言う。
担保割れ 〜たんぽわれ〜
住まいの担保評価額が、ローン残高よりも少なくなっている状態を指す。売却するためには、売却しても残るローンを自分で補わなければならない場合が多いが、担保割れ分まで融資してくれる買い換えローンも増えてきている。
単利 〜たんり〜
投資した元本に対して、同じだけの利息が付くこと。例えば、100万円を単利5%で回した場合、毎年5万円の利息を受け取ることになる。日本の証券会社が投資家に提示している債権の利回りなどは、特に断りのない限りはこの「単利」で示されている。残存年数、信用リスクを考えながら「単利」が有利かどうかを見極めることが大切。
団体信用生命保険 〜だんたいしんようせいめいほけん〜
住宅ローンを利用している者が、死亡もしくは高度障害状態になった場合に、ローンの残高を全額返済して、家族に負担がかからないようにする生命保険のこと。銀行ローンの場合は、保険料は当行の負担と説明されるが、実際には金利に含まれている。住宅金融公庫などの公的融資は任意加入だが、保険料は借入金額によって異なり、返済期間中は毎年1回支払う。
DN 〜でぃーえぬ〜
「旦那に内緒」の略。「ディーエヌ」と読む。サラ金業者が使う隠語。家庭の主婦などが配偶者に内緒で借り入れした場合、そうでない場合より返済率がよいのでこの言葉が使われる。
地域地区 〜ちいきちく〜
都市計画法第8条第1項に掲げられている地域・地区・街区の総称。具体的には次の22種類の地域・地区・街区のことである。
1)「用途地域」2)「特別用途地区」3)「高度地区」4)「高度利用地区」
5)「特定街区」6)「防火地域」7)「準防火地域」8)「美観地区」
9)「風致地区」10)「特定用途制限地域」11)「高層住居誘導地区」
12)都市再生特別措置法第36条第1項の規定による「都市再生特別地区」
13)「特定防災街区整備地区」
14)駐車場法第3条第1項の規定による「駐車場整備地区」
15)「臨港地区」
16)古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法第6条第1項の規定による「歴史的風土特別保存地区」
17)明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法第3条第1項 の規定による「第1種歴史的風土保存地区」または「第2種歴史的風土保存地区」
18)都市緑地保全法第3条 の規定による「緑地保全地区」
19)流通業務市街地の整備に関する法律の規定による「流通業務地区」
20)生産緑地法第3条第1項 の規定による「生産緑地地区」
21)文化財保護法第83条の3第1項 の規定による「伝統的建造物群保存地区」
22)特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第4条第1項の規定による「航空機騒音障害防止地区」または「航空機騒音障害防止特別地区」
地役権 〜ちえきけん〜
地役権とは、他人の土地を自分の土地の利便性を高めるために利用することができるという権利である(民法第280条)。「通行地役権」などがある。
地価公示 〜ちかこうじ〜
もっとも代表的な土地評価である地価公示は、地価公示法にもとづき、国土交通省土地鑑定委員会が毎年3月下旬に公表する土地評価である。地価公示では全国で選定された3万数千地点の「標準地」について、毎年1月1日時点を基準日として各標準地につき2名以上の不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、その正常な価格を土地鑑定委員会が判定し、毎年3月下旬に公示する。この公示された価格を「公示地価」という。
地価公示によって評価された公示地価は、一般の土地取引価格の指標となるだけでなく、公共用地の取得価格の算定基準ともなっている。
地上権 〜ちじょうけん〜
他人の土地において、工作物または竹木を所有するため、その土地を使用する物権をいう(民法265条以下)。契約によって設定されるのが原則である。建物所有を目的とする地上権は、借地権として借地借家法の保護を受ける。地上権はその譲渡・転貸が自由であること等、賃貸借と比較して借地権設定者に不利益なため、わが国では土地利用契約のほとんどが賃貸借契約であるといわれている。地上権はたとえば地下鉄または高架線等のため、地下または空間にも設定することができる(同法269条の2)。このような権利は「区分地上権」(いわゆる地下権・地中権)と呼ばれている。
地上権等がある場合等における売主の担保責任
〜ちじょうけんとうがあるばあ いとうにおけるうりぬしのたんぽせきにん〜
民法第566条の規定により売買契約における売り主が負うべき無過失責任のこと。〜ちじょうけんとうがあるばあ いとうにおけるうりぬしのたんぽせきにん〜
(1)売主の担保責任
民法では、売り主が責任を果たさない場合には、買い主は売り主の債務不履行責任を追及できると定めている(民法第415条:損害賠償、民法第541条:解除)。しかしこのような債務不履行責任を買い主が追及できるのは、売り主に帰責事由(故意または過失)がある場合だけである。しかしこれでは買い主の保護に欠け、売買契約への信頼性をそこなうことになりかねない。そこでわが国の民法では、売り主に帰責事由がない場合(すなわ売り主が無過失である場合)であっても、一定の場合には売り主が買い主に対して責任を負うと定めている。このような売り主の無過失責任が「売り主の担保責任」である。
(2)民法第566条による売り主の担保責任
売り主の担保責任のひとつとして、地上権等がある場合等における売り主の担保責任がある(民法第566条)。
これは買い主が知らない地上権、対抗力のある不動産賃借権(下記(4)参照)、地役権、留置権、質権が付着していた場合に、買い主が売り主に対して追及できる責任である。また、存在するはずの地役権が存在しない場合にもこの責任を追及できる。
民法第566条の内容は具体的には次のとおり。
(ア)善意(地上権等があること等を知らなかった)の買い主は、売り主に対して、契約解除、損害賠償請求ができる。売り主はたとえ無過失であったとしても契約解除・損害賠償請求を拒絶することができない。
(注:ただし契約解除は、地上権等があること等の事情が存在しかったならば、買い主が買わなかったであろう場合にのみ行なうことができる)
(イ)悪意の買い主(地上権等があること等を知っていた買い主)は、売り主に対して、契約解除・損害賠償請求のいずれも行なうことができない。
(注:悪意の買い主は民法第566条では権利を行使できないが、売り主に故意過失がある場合であれば売り主の債務不履行責任を追及することはできる)
(3)権利を行使できる期間
上述の(2)に挙げた民法566条による善意の買い主の契約解除権・損害賠償請求権は、善意の買い主が事情(地上権等があること等)を知った日から1年以内に行使しなければならない。
(4)対抗力のある不動産賃借権
民法第566条による売り主の担保責任を追及できる場合のひとつとして「対抗力のある不動産賃借権が付着していた」場合がある。ここで言う「対抗力のある不動産賃借権」とは次の3種類である。
(ア)建物賃借人が引渡しを受けた建物の「建物賃借権」
(イ)建物の登記のある借地人の建物の存する土地の「借地権」
(ウ)土地賃借人が引渡しを受けた農地の「土地賃借権」
地積図 〜ちせきず〜
地積測量図のことで、土地の形状、境界標の位置や種類、隣接の地番、地積及び求積の方法などが表示されている。
地積測量図 〜ちせきそくりょうず〜
土地の表示登記や分筆登記を申請する際に、土地家屋調査士が作成し、登記所へ提出する書面。正確な測量技術により土地の面積、土地の形状が記載されている。
地代 〜ちだい〜
借地契約や土地賃貸借契約において、借り主が地主に対して支払う賃料のこと。
地番 〜ちばん〜
土地登記簿の表題部に記載されている土地の番号のこと(不動産登記法第79条)。地番は民有地のみに付される(公有地は無番地である)。
なお、分筆された土地の場合には、地番には番号と符号が付けられている。
地目/宅地 〜ちもく/たくち〜
不動産登記法により定められた、土地の現況と利用状況による区分。土地の用途により、宅地、田、畑、山林など21種類に区分されている。地目によっては権利の移転に制限がある場合もある。
地目の変更 〜ちもくのへんこう〜
土地登記簿上の「地目」が、実際のその土地の現況および利用状況と明らかに食い違う場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することができる。例えば、農業委員会から農地の転用許可を取得して、農地を宅地にした場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することとなる。また農地の転用許可を取得しない場合でも、20年以上の長期間にわたって農地が耕作されていない等の場合には、当該市町村の農業委員会から「非農地証明」を取得したのちに「地目の変更登記」を申請することが可能とされる場合がある
仲介 〜ちゅうかい〜
不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のひとつ。「媒介」と同意。
仲介手数料 〜ちゅうかいてすうりょう〜
宅建業者が、不動産の仲介をした際に依頼者から宅建業者に支払う手数料。金額は、宅地建物取引業法により次のように上限が定められている。・仲介手数料 200万円以下の金額・・・5.25% 200万円を超え400万円以下の金額・・・4.20% 400万円を超える金額・・・3.15%
中間省略登記 〜ちゅうかんしょうりゃくとうき〜
不動産の所有権が、A氏からB氏、B氏からC氏へと移転した場合、本来ならば不動産登記簿には「AからBへの所有権移転登記」と「BからCへの所有権移転登記」という2個の移転登記が記載されるべきである。しかし当事者(A・B・C)が相談の上、「AからCへの所有権移転登記」という1個の移転登記のみを申請し、登記するケースがある。このような登記を「中間省略登記」と呼んでいる。
中間省略登記は、権利が移転する実態を反映していない登記ではあるが、少なくとも現在の実態(Cが所有者であるという事実)には合致しているので、既になされた中間省略登記は、当事者全員の合意があれば、有効であるものと解されている。
また不動産取引の実務上は、後日紛争になった場合に備えて、中間者(さきほどの例でいえば、登記簿上に現れないB氏を指す)から、中間省略登記をなすことについて異議がない旨の承諾書を徴収しておくのが望ましいと言われている。
長期譲渡 〜ちょうきじょうと〜
不動産を売却の際に、売却した年の1月1日現在の所有期間が5年を超える場合を長期譲渡、5年以下の場合は短期譲渡となる。譲渡所得を計算する際に、短期譲渡と長期譲渡で適応税率が異なる。
長期譲渡所得 〜ちょうきじょうとしょとく〜
不動産を譲渡した年の1月1日において、所有期間が5年超の譲渡による所得のことをいう。分離課税方式により、税率は譲渡益に対して所得税15%、住民税5%となる。一定の要件を満たすと、自分の住んでいる住居やその敷地を譲渡した場合の特別控除・3,000万円の適用は受けることができる。
長期生活支援資金貸付制度〜ちょうきせいかつしえんしきんかしつけせいど〜
高齢者世帯の生活を支援するために、厚生労働省社会援護局が平成14年12月に創設した貸付制度のこと。日本初の全国的かつ公的なリバースモーゲージとして注目されている。
厚生労働省社会援護局地域福祉課では、従来から低所得世帯等を支援するため「生活福祉資金貸付制度」を実施しており、都道府県・市町村の社会福祉協議会がその融資主体および窓口となっていた。この「生活福祉資金貸付制度」を改訂することにより、平成14年12月24日に創設されたのが「長期生活支援資金貸付制度」である。
「長期生活支援資金貸付制度」は、土地資産をもちながら低所得であるような65歳以上の高齢者世帯を対象として、生活資金や医療費等の貸し付けを行うという制度であり、平成15年4月以降、全国の各都道府県社会福祉協議会において順次導入・実施されている。
その具体的な内容はおよそ次のとおりである(「平成14年12月24日厚生労働省発社援第1224001号厚生労働事務次官通知」などを参考とした)。
1)貸付の仕組み
都道府県社会福祉協議会が融資主体となり、区市町村社会福祉協議会が融資申込みの受付窓口となる。また民生委員は、融資の相談業務を行なうほか、融資を受ける高齢者世帯に関する調査等を社会福祉協議会の要請により行なうものとされている。なお民間金融機関は一切関与しない。
2)融資を受けるための資格
融資を受けるためには次のaからeのすべての条件にあてはまることが必要である。
a:原則として65歳以上の高齢者世帯で、高齢者以外の同居人(子などの同居人)がいないこと
b:市町村民税が非課税となる程度の低所得世帯であること
c:現に居住し所有する土地および建物を担保にすること(ただしマンションおよびその敷地は不可)
d:土地および建物が配偶者との共有であるときは、配偶者を連帯債務者とすること
e:土地および建物に、借家権・借地権・先順位の抵当権などの権利が付着していないこと
3)貸付の方法
融資限度額は、現に居住している建物の敷地である土地の評価額のおおむね7割を基準として決定される。土地評価にあたっては不動産鑑定士による簡易な評価が行なわれる。ただし評価額が1千万円以上であることを一応の目安として、融資を実行することとされている(具体的な評価額の下限は都道府県社会福祉協議会が決定する)。
ひと月あたりの融資額は、原則として30万円以内である(ただし医療費等のための臨時増額が可能)。
貸付金の利率は、長期プライムレートを基準として都道府県社会福祉協議会の会長が定める。
貸付金の元金および利息は、融資契約期間中は返済する必要がなく、融資契約の終了時(高齢者の死亡時など)に一括返済する。
4)担保設定など
現に居住し所有する土地および建物に、根抵当権を設定する。さらに当該土地および建物について代物弁済の予約を行なうことが必要とされている。さらに人的保証として、推定される相続人の中から1名を、融資の連帯保証人としなければならない。また融資を受ける者は、融資契約に関して推定相続人全員の同意を取得するように努めなければならない(同意を得られない推定相続人に対しては融資契約の締結を告知する)。
なお融資を受けた者が、子またはその他の者を当該不動産に新たに同居させようとする場合には、都道府県社会福祉協議会の会長の承認を受ける必要がある。
5)資金の回収
融資契約が終了した際に、金銭による返済が行なわれない場合には、都道府県社会福祉協議会の会長は、根抵当権の実行と代物弁済とのどちらかを選択し、貸付金を回収することができる(ただし融資を受けた者(またはその相続人)は代物弁済を選ぶことを会長に要請することができない)。
6)費用負担
土地の評価の費用、根抵当権の登記等の費用、不動産の処分にかかる費用は、融資を受ける者が負担する。
長期プライムレート 〜ちょうきぷらいむれーと〜
銀行がもっとも優良な企業に向けて融資する際の最優遇貸出金利のことを「プライムレート」という。そのうち、1年を超える長期資金の金利が「長期プライムプレート」で、この動きは住宅ローン金利にも影響する。以前、都市銀行の変動金利はこれに連動していたが、現在は「新短期プライムレート」に連動して決まる。
調停調書 〜ちょうていちょうしょ〜
紛争を解決するために当事者が互いに譲歩して合意に達することを「和解」というが、これに対して、当事者以外の第三者が介入することにより当事者間の合意を形成することを「調停」という。民事調停法にもとづく民事調停手続では、当事者の一方が簡易裁判所(または地方裁判所)に調停を申し立て、裁判官と調停委員が調停案を作成し、当事者双方が調停案に合意すれば、調停調書が作成される。
直接金融 〜ちょくせつきんゆう〜
直接金融とは、有価証券を発行して、資金があまっている人(投資家)から直接、資金を調達することです。株式を発行する企業が株式を発行して株主から直接資金を調達すること、社債を発行する企業が社債を発行して社債購入者から直接資金を調達することなどが代表例です。なお、直接金融と対比される言葉として、間接金融があります。
賃借権 〜ちんしゃくけん〜
土地および建物の賃貸借契約を締結して、有償で利用する権利のこと。譲渡や転貸する際には所有者の承諾が必要となり、手数料が発生する場合もある。
賃借権の取得時効 〜ちんしゃくけんのしゅとくじこう〜
取得時効とは、物を一定期間占有したとき、その物の権利を取得することができるという時効の制度であるが、わが国の民法では、所有権の取得時効を定める(民法第162条)だけでなく、地上権・地役権などの所有権以外の財産権の取得時効も定めている(民法第163条)。このため、地上権・地役権などの物権(用益物権)については当然に取得時効が成立するのである。賃借権という債権についても取得時効が成立するかについては、取得時効は「物」を支配するという事実状態を尊重する制度であり、債権は取得時効の対象にはなりえないと考えることもできるが、判例では、不動産賃借権は地上権と同様に不動産を占有する権利であるので、民法第163条の財産権に含まれ、取得時効が成立するものとしている。
このような賃借権の取得時効については、取得時効を主張する者が「自己のためにする意思」をもち、「権利を行使する」ことが必要である。
自己のためにする意思とは「賃借の意思」であり、不動産を使用収益するという意思のことである。また「権利の行使」とは、「賃借の意思にもとづいて不動産を使用収益し、その使用収益が賃借の意思にもとづくものであることが客観的に表現されていること」であると解釈されている(判例)。
「客観的に表現されている」といえるためには、賃料の支払い(または供託)が必要であるというのが判例の立場である。例えば、Aは自称代理人であるBとの間で土地賃貸借契約を締結し、Aがその土地上に建物を建築し、継続的に自称代理人であるBに対してAが地代を支払ってきたという事例において、判例は、地代支払いという事実を重視して、Aが土地賃借権を10年間の時効期間により時効取得することを認めている(昭和52年9月29日最高裁判決)。
賃貸管理会社 〜ちんたいかんりがいしゃ〜
賃借人との折衝や家賃の出納などの賃貸経営に関する業務を家主から受託する賃貸不動産管理業を主に行っている管理会社のこと。
賃料精算金 〜ちんりょうせいさんきん〜
決済(引渡)時に、当月分の賃料を、日割りで精算する金額のこと。
追加担保 〜ついかたんぽ〜
例えば、土地などの不動産を担保に金銭を貸した際、地価の下落で時価が下がってしまった場合に、ほかの資産を担保の追加として要求すること。
通行地役権 〜つうこうちえきけん〜
通行地役権とは、通行という目的のために設定される地役権のことである(民法第280条)。例えばA氏の所有地が、ある公道に面しているとする。
しかしA氏がその公道を使用すると、通勤の関係では遠回りになるので、できることならば、裏手にあるB氏の所有地を横切って、その向こうにある別の公道に出たいと考えているとする。
このときA氏がB氏の所有地を通行するには、A氏がB氏の土地の一部を賃借するという方法がまず考えられる。
しかしながら賃借権を設定するならば、その土地の一部をA氏が排他的・独占的に使用することとなる。そのためB氏の承諾を得ることが難しいし、また賃借料も高額になるであろう。
こうした場合によく用いられるのが通行地役権である。通行地役権の場合には、その目的が「A氏の通行」に限定されているため、賃借権の場合に起きるであろう問題を回避することができるからである。
こうした通行地役権を設定するには、要役地の所有者(上記例ではA氏)と承役地の所有者(上記例ではB氏)との間で「地役権設定契約」を締結することが必要である。
この設定契約において地役権の対価(通行料の支払い)が定められるが、法律上は無償の地役権とすることも可能である。また地役権は登記することができる(不動産登記法第114条)。
通謀虚偽表示 〜つうぼうきょぎひょうじ〜
本人が相手方と通じて、虚偽の意思表示をすることをいう。
つなぎ融資 〜つなぎゆうし〜
不動産を取得しようとする者が、公的融資や自己所有不動産の売却代金を受領する以前に、工事代金や購入代金にあてるために受ける融資のことを指す。特に買い換えの場合は、手元流動資産や余裕資金の乏しい買主が無理な買い換えをもくろんだものの、所有不動産の売却に手間取り、金利に追われることがある。
TWINカード 〜つぅいんかーど〜
一会員に対して、同時に2枚のカードを発行すること。例えば、化粧品会社のメンバーズカードに対してカード会社のクレジットカードも同時に発行すること。
定款 〜ていかん〜
社団法人に関する根本的な規則を定めた書面のこと(民法第37条)。定款は社団法人の設立者が作成する。定款の必要的記載事項は、目的、名称、事務所、資産に関する規定、理事の任免に関する規定、社員資格の得喪に関する規定である。
定期借地権 〜ていきしゃくちけん〜
平成4年8月1日より施行された借地借家法で新たに創設された制度。更新がなく、定められた契約期間で確定的に借地関係が終了する。従前の借地法では、存続期間が満了しても借地権が消滅するわけではなく、正当事由が必要であった。その結果、借地権を設定することが躊躇され、設定する場合においては、高い権利金等の支払いが生じていた。そこで、借地借家法は、借地法の大原則である「存続期間が満了しても借地権は当然には消滅しない」という仕組みに対して、一定の場合には例外を認める、つまり一定の範囲で、更新のない借地権を認めることとし、新たに以下の3つの類型の定期借地権を創設した。 (1)存続期間を50年以上と定めることを要件とする「一般定期借地権」(同法22条) この定期借地権制度が利用されることによって土地を貸しやすく借りやすくなり、借地の新規供給、利用の幅が広がることが期待されている。
定期借家制度 〜ていきしゃっかせいど・ていきしゃくやせいど〜
新借地借家法(平成4年8月1日施行)の一部が改正されたことにより、平成12年3月1日に創設された制度。従来の新借地借家法では、一部の例外(期限付き建物賃貸借)を除いて、貸し主側に建物の返還を求めるだけの正当事由がない限り、貸し主は借家契約の更新を拒否することができないとされていた。
しかし改正法施行により、借家契約時に貸し主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、期間満了に伴い借家契約を終了させることができることとなった。従って、平成12年3月1日以降の借家契約では「従来の借家契約」と「定期借家契約」のいずれかを当事者が選択できることとなった。
定期預金担保貸付 〜ていきよきんたんぽかしつけ〜
銀行等の定期預金を担保とした貸付のこと。
提携ローン 〜ていけいろーん〜
特定の業者が行う消費者への商品の販売又は、サービスの提供を条件として、その対価の全部または一部に相当する金額を消費者が金融機関から借り入れる際に、信販会社などがその債務の連帯保証をして、当該金額を当該業者に交付し、その金額を割賦方式により消費者から受領して金融機関に返済する形式の販売方法。簡単に言うと、信販会社などが消費者の商品購入代金の融資が受けられるよう生命保険会社等の金融機関の保証人となり、分割払いで消費者から返済代金の回収を行う形式の販売方法。
停止条件 〜ていしじょうけん〜
将来発生することが不確実な事実を契約等の効力の発生要件とする場合の不確定な事実をいう。例えば「うまく入社できたらこの家を安く売買する」というような契約をしたときは、入社することが停止条件であり、このような契約を停止条件付売買契約という。入社できたことを条件の成就といい、そのとき売買契約の効力を生ずる(民法127条1項)。停止条件に対するものを解除条件と呼び、解除条件付売買契約では、反対に、契約のとき売買の効力を生じ、入社できなかったときは、解除条件が成就し契約の効力が失われる(同条2項)。いずれの条件が付されていても、条件の成否未定の間は、条件成就によって生ずる利益は保護される(同法128条、130条)。
抵当権 〜ていとうけん〜
債務者または第三者(物上保証人)に用益させたままで、債務の担保として提供した不動産等について、優先弁済を受ける担保物権をいう(民法369条以下)。優先弁済は、通常民事執行法に従い換価(任意競売)によるが、破産の場合は別除権(破産法92条以下)、会社更生では更生担保権(会社更生法123条等)によって行う。抵当権者は目的物の交換価値だけを確保し、設定者に使用収益権を留保することから、生産財について最も合理的な担保とされ、不動産に限らず、特別法により、鉄道財団(鉄道抵当法)、工場財団(工場抵当法)、航空機(航空機抵当法)、船舶(商法848条以下)、自動車(自動車抵当法)、建設機械(建設機械抵当法)等を対象とする抵当権もある。
抵当権者 〜ていとうけんしゃ〜
ある人(A)が他の人(B)に対して債権を有している場合に、Aが債権を保全する目的のために、Bの所有する財産に対してAが抵当権を設定したとき、Aのことを「抵当権者」という。またBは「抵当権設定者」と呼ばれる。また、Aが債権を保全する目的のために、第三者(C)の財産に対してAが抵当権を設定することがあるが、このときもAは「抵当権者」と呼ばれる。
抵当権者の同意により賃借権に対抗力を与える制度
〜ていとうけんしゃのどうい によりちんしゃくけんにたいこうりょくをあたえるせいど〜
抵当権設定登記以後に設定された賃借権について、抵当権者の同意のもとに、賃借権が抵当権に対抗できるものとする制度のこと。〜ていとうけんしゃのどうい によりちんしゃくけんにたいこうりょくをあたえるせいど〜
この制度は、改正後の民法387条に規定されており、平成16年4月1日よりスタートした。
1)制度の趣旨
ある不動産に抵当権が設定された場合、抵当権設定登記がなされた後に設定された賃貸借は本来ならばすべて抵当権に劣後するのが原則である。
従って本来は、融資返済不能などの事情によって抵当権が実行された(すなわち抵当不動産が競売された)場合には、抵当不動産の賃借権者はその賃借権を抵当権者に主張することができないはずであり、抵当不動産の競落後には賃借権者は当該不動産をただちに明け渡さなければならないのが原則である。
こうした競売に伴う賃借人の不利益を緩和するための措置として、建物賃貸借に関しては、6ヵ月間の建物明渡猶予制度が置かれているが、やはり猶予期間経過後には必ず立退かなければならないという不都合がある。
そこで一定の条件を満たした賃借人については、競売にかかわらず立退きをしなくてよいとする本制度が創設されたものである。
2)制度の内容
次の条件をすべて満たした賃借権については、賃借人はつねに抵当権者に対抗できる(つまり競売がなされても従前の通り賃貸借を継続できる)とするものである。
ア:その賃借権が正式に登記されていること
イ:抵当権者全員の同意があること(ただし当該賃借権に劣後する抵当権者の同意は不要)
ウ:上記イの同意が登記されたこと
3)制度における敷金の継承
この制度により上記ア・イ・ウの条件をすべて満たした賃借人は、競売にかかわらず従前のとおり賃貸借を継続することができる。そのため、競売における買受人は、従前の賃貸人(=すなわち旧不動産所有者)の賃貸借に関する義務をそのまま継承することとなる。
従ってこの制度の適用下では、賃借人は競売後において将来的に自発的に退去しようとする際には、敷金の返還を買受人に対して主張することが可能となる。
こうした事態が予想されるので、上記アの賃借権の登記においては、敷金が登記すべき事項に加えられており、買受人の便宜を図っている(改正後の不動産登記法第132条第1項)。
抵当権消滅請求 〜ていとうけんしょうめつせいきゅう〜
抵当権が付着している不動産を、抵当権が付着した状態のままで取得した者(第三取得者という)は、いつ債権者の意向により任意競売(抵当権の実行)にかけられるかわからないという不安定な状態に置かれてしまう。そこで民法第378条では、第三取得者からの請求により抵当権を消滅させることができるという仕組みを設けており、この仕組みを「抵当権消滅請求」と呼んでいる(民法改正により2004年4月1日以降は「抵当権消滅請求」という名称になった。旧名称は「滌除(てきじょ)」)。
抵当権消滅請求の仕組みは次のとおり。
まず、抵当権が付着している不動産を、抵当権が付着した状態のままで取得した者(第三取得者)は、自分が適当と認める金額を債権者に呈示して、抵当権の消滅を要求することができる(改正後の民法第378条)。債権者がこの要求から2ヵ月以内に任意競売の手続き(すなわち競売の申し立て)を行なわない場合には、第三取得者が呈示した金額の支払いで抵当権が消滅することを債権者が承諾したことになる(改正後の民法第384条)。
例えば、債権者Aが債務者Bに3,000万円を融資し、不動産Pに3,000万円の抵当権を設定したとする。
その後Bがこの不動産Pを500万円で第三者Cへ売却したとする。本来この不動産Pの時価評価は3,500万円だが、3,000万円の抵当権が付着している分だけ売却価格が下げられているとする。
このとき第三取得者Cは、債権者Aに対して「Cが2,500万円をAに支払うので、これにより抵当権を消滅させる」旨を請求することができる(2,500万円という金額は例えとして挙げたもので、事情により幾らにするかは第三取得者が決めてよい)。
このCの請求を拒否するためには、Aは請求から2ヵ月以内に任意競売の申し立てをしなければならない。
Aが任意競売の申し立てをしないときは、Cが2,500万円を支払うことで抵当権が消滅する。このような仕組みが改正後の民法378条に規定する抵当権消滅請求である。
(補足)「滌除」と「抵当権消滅請求」の違いについて現在の「抵当権消滅請求」では、抵当不動産の所有者からの要求により抵当権が消滅するが、民法改正前の「滌除」では、抵当不動産の所有者のほかに、抵当不動産の地上権の取得者も抵当権の消滅を要求することができた(旧民法第378条)。
また現在の「抵当権消滅請求」では、債権者は単純に2ヵ月以内に任意競売を申し立てればよいが、民法改正前の「滌除」では、増価競売をする必要があった。また増価競売をして買受人が現れなかった場合には、債権者自らが抵当不動産を増価競売の価額で買い取ることが必要とされていた(旧民法第383条・第384条)。(詳しくは増価競売へ)
抵当権設定者 〜ていとうけんせっていしゃ〜
ある人(A)が他の人(B)に対して債権を有している場合に、Aが債権を保全する目的のために、Bの所有する財産に対してAが抵当権を設定したとき、Bを「抵当権設定者」という。またAは「抵当権者」と呼ばれる。また、Aがその債権を保全する目的のために、第三者(C)の財産に対してAが抵当権を設定することがあるが、このとき第三者Cは「物上保証人」と呼ばれる。
抵当権の及ぶ範囲 〜ていとうけんのおよぶはんい〜
抵当権は担保にとった不動産におよぶだけでなく、その不動産に付属している物や権利にもおよぶ(民法第370条)。従って、抵当権にもとづいて不動産を競売する場合には、付属している物や権利も一緒に競売されることとなる。
抵当権の実行 〜ていとうけんのじっこう〜
ある不動産に抵当権が設定されている時、債権が弁済されない場合には、債権者はその抵当権に基づいて、担保である不動産を競売し、その代金を自己の債権の弁済にあてることができる。このように債権者によって抵当不動産が競売されることを「抵当権の実行」という。
手形貸付 〜てがたかしつけ〜
取引先に対して金銭の貸付を実行する際に、借用証明書の代わりに、その取引先から約束手形の差し入れを求める貸付形態のこと。貸付の方法として多く利用されており、法律的性質は「金銭消費賃借」と解されている。金融機関を受取人とする手形を差し入れて借り入れる方法のこと。
滌除 〜てきじょ〜
第三取得者からの請求により抵当権を消滅させることができるという制度のこと(改正前の民法第378条)。滌とは洗うという意であり、滌除とは抵当権を洗い流すという意味合いである。滌除の制度は2004年4月1日施行の民法改正により大幅に改正され、名称も「抵当権消滅請求」へと変更されている。
出口戦略 〜でぐちせんりゃく〜
不動産投資においては、収益不動産の運用期間を設定し、その後の戦略を考える必要がある。この際の、運用期間満了後のステージを出口戦略という。出口戦略には大きく二つの方法がある。一つは新たに運用期間を設定し、リフォームや建て替えを行う方法。もう一つは、売却となる。売却戦略としては、収益性の高いうちに第三者に転売して売却利益を確保するやり方や、老朽化するまで運用した後に更地化してマンション業者に売るなどといった方法がある。
鉄筋コンクリート 〜てっきんこんくりーと〜
張力に強い鉄筋で圧縮に強いコンクリートを補強するため、優れた強度発揮し、耐火性能も高い。
鉄筋ブロック 〜てっきんぶろっく〜
鉄筋コンクリートで骨組みした後に、壁にコンクリーブロックをはめこんでゆく工法。
手付金 〜てつけきん〜
特に規定していない場合は「解約手付」を意味する。解約手付とは、売主、買主がお互いに、簡単に契約が解除できるようにするためのもの。契約後でも、相手が契約に向けて具体的な手続き等をはじめていなければ、買主は手付金を放棄することで解約ができ、売主は手付金の倍額を払うことで解約することができる。不動産業者(宅地建物取引業者)が売主である取引の場合、金額は、売買金額の20%以下と定められている。
手付倍返し 〜てつけばいがえし〜
売買契約成立時に買い主が売り主に解約手付を交付している場合において、売り主が手付の倍額を買い主に償還することにより、契約を解除することを「手付流し」という。この手付倍返しによる契約解除では、売り主は手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよいとされている(民法第557条第2項)。
鉄骨ALC 〜てっこつエイエルシー〜
ALCは、autoclave light-weight concreteの略で、軽量気泡コンクリート製のパネルを表し、これと鉄骨を組み合わせた造りのこと。
鉄骨鉄筋コンクリート 〜てっこつてっきんこんくりーと〜
柱や梁などに鉄骨を用い、その周囲に鉄筋コンクリートを被せたもので強度に優れている。
デット・サービス・カバレッジ・レシオ 〜でっとさーびすかばれっじれしお〜
Debt Service Coverage Ratioの略称で、金融機関からの借入金の支払い余裕率を表す。単年度の純収入(NOI)を借入金の元利返済額(年額)で割り戻した数値で、例えば200万円の純収入に対して50万円の借入金返済をした場合、DSCRは4.0となる。 不動産投資においては、借入金の返済原資はテナントからの賃料収入であるが、空室が増えて稼働率が下がったり賃料相場が下落すれば、純収入は減少する。このようなリスクに対して、どれだけ弾力性があるかを判断する指標である。LTV(ローン・トゥ・ヴァリュー・レシオ)とならび、ノンリコースローンの貸付の際の重要な判断材料のひとつ。
デベロッパー 〜でべろっぱー〜
開発事業者のこと。一般的には宅地開発事業者をいうが、分譲マンション事業者も含まれる。我国の業種では私鉄、不動産、建設、商社等の系列に属するものが多い。
デューデリジェンス 〜でゅーでりじぇんす〜
不動産取引にあたって、事前に物件について詳細に調査すること。英語の「Due(当然の)」とDiligence(勤勉、努力)を組み合わせた言葉。不動産投資物件では、その不動産の市場価値や想定されるリスクの調査を指す。次の3つの側面からリスク調査を行うことが一般的。(1)法的リスク権利関係、訴訟の有無などの調査。(2)物理的リスク地質、地盤、土壌、地下水の汚染、建築物や設備の状況、地震のリスクや建物の耐震性、修繕や更新費用などの算出。周辺環境などの調査。(3)経済的リスクマーケットにおける競争力、投資採算性のなどの調査。
デュアル発行 〜でゅあるはっこう〜
国際カードであるVISAとマスターカードの2種類を発行すること。例えば、UCカードは、UC・VISAとUC・マスターの2種類を発行している。DCカード、MCカードも同様にVISAとマスターの2種類を発行している。
転貸融資 〜てんたいゆうし〜
年金融資を利用する方法は、会社を通して借りる「事業主転貸」、各地の年金協会を通す「協会転貸」、公庫を通して利用する「公庫併せ貸し」の3つがある。会社員で会社に事業主転貸融資制度がある場合には、必ず会社を通して利用する。会社に制度がない場合は「協会転貸」か「公庫併せ貸し」を利用、自営業などの国民年金加入者は「公庫併せ貸し」になる。
添付情報(不動産登記における〜) 〜てんぷじょうほう〜
不動産登記を申請する際に、申請情報に添付して登記所に提出すべき情報のこと。従来の不動産登記制度における「添付書類」に相当する。平成17年3月7日から施行された新たな不動産登記法(以下、新不動産登記法という)では、さまざまな用語がオンライン申請に対応できるように改められた。その際に「添付書類」が「添付情報」へ名称変更されたものである。
新不動産登記法における添付情報は、書面申請(郵送申請を含む)とオンライン申請で異なる。
書面申請の場合、添付情報とは、登記識別情報、住民票の写し、委任状、登記原因証明情報などである。
オンライン申請の場合、すべてデータとしてオンライン送信するので、添付情報とは、登記識別情報、住民基本台帳に関する情報、代理権限情報、電子署名および電子証明書、登記原因証明情報などである。
添付書類(不動産登記における〜) 〜てんぷしょるい〜
不動産登記を申請する際に、登記申請書に添付して登記所に提出すべきさまざまな書類のこと。添付書類とは、具体的には次のものである。
(1)登記済証
所有権移転登記などの権利の登記を申請する際に必要な書類。登記申請者が真正な権利者であることを証明する書類である。
(2)住民票の写し
所有権移転登記などの権利の登記を申請する際に、権利を取得する者(登記権利者)の住所を証明するために提出する書類。
(3)印鑑証明書
所有権移転登記などの権利の登記を申請する際に、権利を譲渡する者(登記義務者)の印鑑が真正であると証明するための書類。印鑑証明書は作成後3ヵ月以内のものに限る。
(4)委任状
司法書士等の有資格者により代理で登記申請する場合には、その有資格者への委任状が必要である。
(5)登記原因情報
所有権移転登記などの権利の登記を申請する際に、その登記の原因を証明するために必要な書類。例えば所有権移転登記における所有権移転の原因となった不動産売買の契約書などを指す。
(6)固定資産評価証明書
登記に係る登記印紙代は不動産の固定資産税評価額を基準に決定されるので、評価証明書を添付する。
不動産登記法は全面的に改正され、平成17年3月7日から新たな不動産登記法が施行されている(以下、新不動産登記法という)。この新不動産登記法では、さまざまな制度がオンライン申請に対応できるように改められた。その際に「添付書類」は「添付情報」へ名称変更され、内容も変化している。そのため、上記の解説文は、新不動産登記法の施行後に、未指定庁で書面申請をする場合にのみあてはまる内容となっている。
転付命令 〜てんぷめいれい〜
債務者の預金などを債権者へ直接的に移すのと同じ効果を生じる手続のこと。債務者の財産に対する強制執行のひとつである。実際に預金から債権を取り立てる一般的な手続としては債権差押がある。
仮に債務者Aが債権者Bから金銭を借りており、債権者Bが債務者AのC銀行の預金口座を差し押さえるものとしよう。債権者Bはまず債務者Aの住所地を管轄する地方裁判所に、債権差押債権者Bが地方裁判所に債権差押命令の申立を行ない、裁判所がC銀行に対して、債権差押命令を郵送し、差押命令の送達から1週間が経過すると、債権者Bは、C銀行に対して預金を自己(B)に支払うように請求することが可能となる。このような手続が債権差押である。
しかしこの債権差押では、C銀行は一定の事情(例えば他にも同じ預金を差し押さえた別の債権者Dがいるなどの事情)があるときは、C銀行は債権者Bに対して預金を支払うことができない。このように債権差押では、目的とする預金から必ず満足を得られるとは限らないという不都合がある。
そこで、債権者Bは、債務者Aの預金を直接的に自己(B)に移すように求めることができる。この手続を転付命令という。上記例では、債権者Bが裁判所に債権差押命令の申立を行なうと同時に、転付命令の申立を行なうことができる。この転付命令がC銀行に送達されると、その時点から、預金そのものが債権者Bに移されたのと同じ効果が生じ、債権者Bは他の債権者に優先して、預金から返済を受けることができるようになる。
このように転付命令には、債権者が他の債権者に優先して満足を得ることができるというメリットがあるので、預金のように存在が確実な財産から債権を取り立てる場合には、転付命令を取得することが望ましいとされている。
DCF法 〜でぃーしーえふほう〜
不動産の鑑定評価方式のひとつ。DCFはDiscount Cash Flowの略。不動産の鑑定評価には、原価方式、比較方式、収益方式の3方式がある。原価方式は、その不動産を再度調達する際にかかる原価(建築・造成などの費用)に着目して算出。比較方式は、取引事例や賃貸借の事例に着目して算出。そして収益方式は、不動産が今後生み出す収益に着目して、不動産の価格や賃料を求める。DCF法は、この収益方式のひとつ。収益価格を求める収益還元法には「直接還元法」と「DCF法」の2つの方式がある。「直接還元法」は、一期間の純収益を還元利回りによって還元する方式。「DCF法」は、不動産の将来の稼働収入(家賃や売却益など)を現在価値へと換算し、その合計額を資産価格とする方式。期間毎の収益を元に詳細な計算を行うため、特に不動産投資信託では、DCF法で鑑定評価を行うのが原則とされている。
等価交換方式 〜とうかこうかんほうしき〜
土地の上にマンションなどの建物をディベロッパーが建設し、土地と建物の評価額に応じて双方が土地と建物を取得する方法をいう。地主は自己資金を必要とせず、土地の一部を提供することにより、等価の建物の一部を取得することになるのが特長。
登記 〜とうき〜
土地や建物について、所在や面積などの物理的状況と、所有者や担保権の有無などの権利関係を、法務局(登記所)が管理する登記簿に記載、一般に公開することで、安全で円滑な不動産取引を図るための制度。
登記官による本人確認 〜とうきかんによるほんにんかくにん〜
不動産登記の申請において、登記官が申請人以外の者が申請していると疑うに足るだけの相当な理由があると認められる場合に、登記官は当該申請人の権限の有無を調査しなければならない。この制度のことを「登記官による本人確認」という。特に新しい不動産登記法(平成17年3月7日施行)においては、従来原則的に許されなかった郵送申請を解禁したために、申請人が本当に本人であるかどうかを調査することの重要性が高まり、不動産登記法24条において登記官による本人確認の制度が設けられている。
登記完了通知 〜とうきかんりょうつうち〜
登記を申請した者に対して、登記手続きが完了したことを知らせるために通知される通知のこと。平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法では、オンライン庁を指定することとした。オンライン庁では、従来の登記済証の提出・交付の制度の代わりとして、登記識別情報の提出・交付の制度を導入している。このためオンライン庁で登記が完了した場合には、登記申請者に対しては、登記済証が交付されるのではなくて、登記識別情報が通知されるだけである。
そこでオンライン庁では、登記が完了した際、登記申請者に対して「登記完了通知」を交付することとした。つまり登記完了通知が、従来の登記済証が有していた登記完了を告知するという機能を担っている。
オンライン庁で登記完了通知が行なわれる場合、申請方法がオンライン申請であれば、登記完了通知はインターネットを通じたデータ送信で通知される。また書面申請であれば、登記完了通知は、書面で通知される。なお未指定庁では従来どおり登記済証の提出・交付の制度が継続されているので、登記完了通知は行なわれない。
登記義務者 〜とうきぎむしゃ〜
不動産の登記により形式的に不利益を受ける者のこと。売買による所有権移転登記の場合で言えば、移転登記により不利益を受けるのは従前の所有権名義人であるので、「登記義務者」は従前の所有権名義人(すなわち売り主)である。
また所有者が住宅ローンを完済したことにより金融機関の抵当権を抹消する登記をする場合(抵当権抹消登記)で言えば、抵当権抹消登記により不利益を受けるのは金融機関であるので、「登記義務者」は金融機関となる。
登記記録 〜とうききろく〜
一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記の記録のこと。従来は紙であったため「登記用紙」と呼ばれていたが、現在はほとんどの登記所でハードディスク上のデータとなっているため、現在の不動産登記法では「登記記録」という用語が使用されている。(不動産登記法第2条第5号)
登記権利者 〜とうきけんりしゃ〜
不動産の登記により形式的に利益を受ける者のこと。売買による所有権移転登記の場合で言えば、移転登記により利益を受けるのは新たな所有権名義人であ るので、「登記権利者」は新たな所有権名義人(すなわち買い主)である。
また所有者が住宅ローンを完済したことにより金融機関の抵当権を抹消する登記をする場合(抵当権抹 消登記)で言えば、抵当権抹消登記により利益を受けるのは所有者であるので、「登記権利者」は所有 者となる。
登記識別情報 〜とうきしきべつじょうほう〜
権利の登記を終えた場合に、その登記名義人が真正な権利者であることを公的に証明するために、その登記名義人に対して通知される秘密の12桁の番号のこと。従来の登記済証に代わるものである。平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法では、オンライン庁を指定することとした。オンライン庁では、従来の登記済証の代わりとして、登記識別情報の提出・交付の制度を導入している。
オンライン庁では、不動産登記をオンライン申請または書面申請する際には、登記申請者(登記義務者)は、自分が真正な権利者であることを証明するために、登記識別情報を添付しなければらない。またオンライン庁で登記が完了した場合には、登記申請者に対しては、登記済証が交付されるのではなくて、登記識別情報が通知されるだけである。
「登記識別情報」とは、12桁の英数字からなる秘密の番号であって、他人が盗み見ることができないような方法で、登記名義人に通知される。
オンライン庁でオンライン申請した場合には、登記識別情報は、暗号技術を用いた方法でインターネットを通じて登記名義人に通知される。またオンライン庁で書面申請した場合には、登記識別情報は、書面に印刷して目隠しシールを貼った状態で、登記名義人に交付される(この書面を「登記識別情報通知書」という)。
登記識別情報通知書 〜とうきしきべつじょうほうつうちしょ〜
登記完了後に、登記名義人に対して登記識別情報を通知するために交付される書面のこと。オンライン庁では、従来の登記済証に代わるものとして、登記識別情報(12桁の秘密の番号)を、登記完了時に登記名義人に交付することとなっている。
オンライン庁で書面申請をする場合には、登記申請者は、この登記識別情報を「書面」の形で受け取ることとなり、この書面を「登記識別情報通知書」と呼んでいる。
この登記識別情報通知書では、登記識別情報(12桁の秘密の番号)を書面に印刷し、その登記識別情報の部分に、一度剥がすと二度と貼れない特殊な目隠しシールを貼った状態になっている。このような特殊なシールにより登記名義人以外の者が、登記識別情報を盗み見ることを防止している。
登記事項証明書 〜とうきじこうしょうめいしょ〜
一筆の土地、一個の建物ごとに記録されている登記記録の全部または一部を、登記官が公的に証明した書面のこと。従来は登記記録(登記用紙)が紙で調製されていたため、その写しを交付しており、これを登記簿謄本と呼んでいた。
しかし現在は大半の登記所がコンピュータ化されたため、登記記録は磁気ディスク上に調製されている。
この電磁的な登記記録の記載事項を、公的に証明したものが登記事項証明書である。
現在はほとんどの登記所で登記情報交換システムが稼動しているため、遠隔地の不動産に関する登記事項証明書であっても、最寄りの登記所で交付を受けることができる。
登記事項要約書 〜とうきじこうようやくしょ〜
一筆の土地、一個の建物ごとに記録されている登記記録を要約した書面のこと。従来は登記記録(登記用紙)が紙で調製され、バインダー式の帳簿に閉じられており、これを登記所内の所定の場所で閲覧することができたが、現在では大半の登記所がコンピュータ化されたため閲覧ができない。そこで閲覧に代わるものとして、磁気ディスク上の登記記録の要約を、希望者が入手できるようにしたものが登記事項要約書である。
なお、登記事項要約書は、その登記所が管轄している区域内の不動産に関して交付されるのみであり、他の登記所の管轄については交付されない。これは閲覧制度の代替が登記事項要約書であるからだと考えられる。
また、登記事項要約書は、登記事項証明書よりも記載事項が少ない。
まず、現在の権利だけが登記事項要約書に記載され、過去の権利の発生・移転・消滅の履歴は判らない状態になっている。また権利の発生原因(売買など)も省略されているので知ることができない。また、登記の受付番号・受付年月日も省略されているので知ることができない。
登記所 〜とうきしょ〜
登記事務を担当する機関のこと。一般名称として「登記所」と呼んでいるが、正式名称は「法務局」、「地方法務局」、「支局」、「出張所」である。
登記情報交換システム 〜とうきじょうほうこうかんしすてむ〜
法務省が平成12年以降、各地の登記所をコンピューター・オンラインで結び、ある登記所において別の登記所の管轄する不動産登記を閲覧できるというシステムを導入した。このシステムのことを「登記情報交換システム」という。現在全国各地で順次稼動を開始している。これまでは、遠隔地にある不動産の登記簿を閲覧する場合、その遠隔地の登記所へ出向くか、もしくはその遠隔地で開業している司法書士に閲覧を依頼する必要があったが、このシステムが既に導入された地域では、登記所の管轄を超えて、登記簿を閲覧することが可能になっている。
登記済証 〜とうきずみしょう〜
所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記などの権利の登記をしたとき、登記手続きの完了後に、その権利の登記をした者(登記名義人)には、登記申請書の写し(副本)に、登記官が「登記済」と押印したものが返還される。このように登記名義人となった者に返還される、押印された申請書副本のことを「登記済証」と呼んでいる。
登記済証は、登記名義人が所持する書面であり、その所持人が登記名義人であることを公的に証明する書面である。そのため登記済証は、別名「権利証」と呼ばれている。
ただ、平成17年3月7日から全面的に改正された新たな不動産登記法が施行され(以下、新不動産登記法)、登記済証という制度を順次廃止し、登記識別情報による本人確認を全面的に導入する方向に進んでいる。そのため、オンライン庁でオンライン申請する場合には、登記済証ではなく、登記識別情報を送信しなければならない。
オンライン庁で書面申請(郵送申請を含む)をする場合にも、同じく、登記識別情報を添付情報として添付しなければならない。ただし新不動産登記法の施行後の初回の書面申請では、まだ申請人は登記識別情報を保有していないのであるから、その場合には登記済証の提出でよいとされている。
また未指定庁では、登記識別情報の制度が未導入であるので、従来どおり、登記済証を添付して、書面申請(郵送申請を含む)をすることになる。
登記の公信力 〜とうきのこうしんりょく〜
登記上の表示を信頼して不動産の取引をした者は、たとえ登記名義人が真実の権利者でないような場合でも、一定の要件のもとでその権利を取得することが認められることをいう。わが国では、登記の公信力を認めない。したがって、いくら登記名義人が真実の所有者と思って、その者から不動産を買い受けたとしても、真の所有者からはそれを取り上げられることになるので、不動産の取引では、登記簿を閲覧するだけでは不十分ということになる。これに対して、動産では占有に公信力が認められるから、売主の所有と信じた買主は、そう信じるについて過失がなければ、真の所有者がほかにあっても、その動産の所有者となることができる(民法192条)。
登記簿 〜とうきぼ〜
私法上の権利の得喪・変更など関係事実の存在を公示かつ保護するため、一定の事項を記載した公の帳簿をいい、不動産登記簿、船舶登記簿、商業登記簿がある。
登記簿謄本 〜とうきぼとうほん〜
ある不動産に関する1組の登記用紙のすべての写しのこと。登記簿謄本の末尾に登記官が押印することにより、その内容が正しいことを証明している。
土地の場合、登記簿謄本はその土地に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。また建物の場合、登記簿謄本はその建物に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。
なお1組の登記用紙の一部のみの写しは「登記簿抄本(とうきぼしょうほん)」という。
コンピューターシステムを導入している登記所では、登記簿謄本に代わるものとして「登記事項証明書」を交付している。
登記簿売買 〜とうきぼばいばい〜
土地や建物を売買する際に登記簿謄本(公簿)に記載されている面積で価格を決めて取引を行うこと。公簿売買とも言う。一般的に、公簿売買は実測すると膨大な費用と時間を要する広大な土地取引において行なわれることが多い。登記簿と実際の面積は異なる場合があるが、購入後に実測して公簿面積と違っていても売主・買主ともに差額を請求できない。
登記名義人 〜とうきめいぎにん〜
一筆の土地または一個の建物に関する登記記録において、不動産に関して所有権・賃借権・抵当権などの権利を有する者として記載されている者のことを「登記名義人」という。例えば、A氏からB氏への所有権移転登記が記載されている場合、B氏が登記名義人と呼ばれる。
東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例
〜とうきょうにおけるじゅうたくもちんたいしゃくにかかるふんそうぼうしにかんするじょうれい〜
東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月から東京都内で施行された、住宅の賃貸借の紛争防止のためのルールのこと。
〜とうきょうにおけるじゅうたくもちんたいしゃくにかかるふんそうぼうしにかんするじょうれい〜
動産担保貸付 〜どうさんたんぽかしつけ〜
「質屋営業法」第1条で規定する物品(有価証券を含む)を担保とする金銭の貸し付けのこと。
動産担保ローン 〜どうさんたんぽろーん〜
土地や建物といった定着物を担保にする不動産ローンに対して、「動産」を担保にした貸付のことをいう。「動産」には、現金や有価証券のほか、車や貴金属、絵画などが当てはまる。「モノ」を肩代わりに融資を受けるため、無担保ローンに比べ一般的に低い利率で融資を受けることができるのが特徴。もちろん融資額を返済できなかっか場合は、動産は債権者側のものとなる。
投信評価機関 〜とうしんひょうかきかん〜
証券投資信託協会から投信データの提供を受けて、投信の運用成績を評価する機関のこと。
登録免許税 〜とうろくめんきょぜい〜
国による登記、登録、免許などを受ける時にかかる国税で、土地、建物など「不動産登記」に対するものと、会社の設立登記などの「商業登記」に対する課税が中心。税率は登記の種類ごとに定められており、不動産の「所有権移転登記」では、売買による場合は不動産価額の1,000分の50、相続の場合は1,000分の6となっている。
道路幅員 〜どうろふくいん〜
道路の幅のこと。
都市基盤整備公団 〜としきばんせいびこうだん〜
日本住宅公団と宅地開発公団が統合されてできた「住宅・都市整備公団」が前身で、財政の悪化から1999年に「都市基盤整備公団」に移行した。大都市地域などにおける居住環境の向上・都市機能の増進を図るための市街地の改善や、賃貸住宅の供給・管理などを行っている。民間事業者とも連携を取り、賃貸住宅の供給の支援なども行っている。
都市計画税 〜としけいかくぜい〜
毎年1月1日時点での土地や建物の所有者に対して、都市計画市街化区域内にある土地・家屋に課税される目的税。都市計画事業や土地区画整理事業の費用に当てられる。固定資産税と合わせて納入する。・計算式 課税標準額(※)×税率(0.3%)=税額
※固定資産税の価格が、原則として都市計画税の課税標準額となる
特定目的会社 〜とくていもくてきかいしゃ〜
Special Purpose Companyの略称で、資産の証券化などの特別な目的を達成するため、企業や金融機関が設立する会社のことをいう。1998年に施行された資産流動化法により設立可能になる。日本では財務の健全化を目指す企業が、所有不動産を証券化する際に利用する例が多い。
特優賃 〜とくゆうち〜
特優賃とは特別優良賃貸住宅のことで、民間の土地所有者が、国や地方自治体などから建設費の補助を受けて建設した民間賃貸住宅のこと。入居者には所得に応じた家賃補助(一部)を一定期間受けられる制度がある。
都市計画区域 〜としけいかくくいき〜
都市計画法に基づいて定められる一体の都市として総合的に整備・開発・保全する必要がある区域で、その中に用途地域の定められる市街化区域や定められない市街化調整区域とがある。
トリプル発行 〜とりぷるはっこう〜
国際カードであるVISAとマスターカードに加え、他の国際カードを1種類発行すること。例えば、セゾン・VISA、セゾン・マスター、セゾン・JCBのように国際カードを3種類発行すること。
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行


